【社員研修2日目】油長酒造様編

1日目の今西酒造様に続き、2日目はまず同じ奈良県にあります油長酒造様にお邪魔させていただきました!

早朝、大和八木駅で宿泊したホテルの近くにあった耳成山という小さな山の山頂まで走って登ってきたのですが、首都圏内にはない歴史を感じる住宅や目が覚めるような虫たちの大音量の鳴き声にいつまでも走りたくなる素敵な街と山を味わえました。

さて、少し話はそれましたがいよいよ蔵に向かいます!電車で風の森峠のある最寄り駅の薬水まで・・・

ローカルな無人駅に蔵元である山本さんと醸造責任者の中川さんがお迎えに来てくれていました。

二台の車で、向かうは風の森へ!!・・・あれ?「風の森」ってお酒の名前だよね?って思った方!!そう!実は大人気の「風の森」こちら日本酒の名前にもなっていますが、ルーツはこの土地の名前なんです!

山間の棚田でスサァァっと風が抜ける風の森はこの日35度以上の暑さ…

なのにひんやりとした気持ちのいい風で快適に過ごせる場所でした。そしてここに植えられているのはヒノヒカリとのこと。近くには風の森神社という小さなお社があり、風の森がお供えされていました。「いつもいつの間にかお供えされており、いつの間にか無くなってんです」と山本さんが教えてくださいました。

次に向かうは新しくできた山麓蔵に。山麓蔵の特徴的なこの柱は稲をイメージしたデザインという美術館の様な素敵な造りに一同感激!奈良と大阪を隔てる金剛山を後方に山の中腹らへん標高400m程のところに建てられた新しい蔵で、「100年先に棚田をつなぐ」をテーマに農家さんやお米と深く関わる為の蔵でもあるそうです。

農家さんの高齢化で草刈りも大変な棚田に、「棚田を後世につなぐ」その考えに賛同した方がボランティアで棚田の草刈りに駆けつけてくれるそうです!!山本さんの熱い思いが人をも動かしてしまう・・・

蔵からの景色は絶景で足元には秋津穂の稲が風になびき、見渡せば左手に奈良の盆地、早朝に登った耳成山までもが一望できる幸せな空間。

ここでいただいた「風の森 alpha 1」は他では味わえない格別の美味しさ。。。

今後この蔵では少量の生産で、普段は超硬水だけど軟水を用いたり、精米歩合(お米の磨き)を上げて低精白米でお酒を醸造していく予定とのこと。自然の実り本来の力強い味わいを風の森の技術で表現されたお酒。ぜひ楽しみにお待ちください!!!

最後に案内していただいたのが、風の森が造られる油長酒造さんの蔵になります。歴史情緒あふれる佇まいの部屋に案内していただき、まずは風の森や奈良の日本酒の歴史のお話から。

歴史の話…そう聞くと眠くなってしまいそうな予感が。。。

しかしそんな予感を裏切る日本酒好きにはたまらない講義を受けさせていただきました。奈良県と言えばやはり菩提酛。それにまつわる発祥当時の歴史を振り返り、今につながるお話。先日の今西さんもですが、話の伝え方がお二方非常に上手くて聞き入ってしまいます。それだけ情熱があるのも伝わってきました。

蔵の中はお酒に余計な負担をかけないための三階建ての造りで、ポンプを使わず重力でタンクからタンクへお酒が自然と流れていく仕組み。そのおかげで超硬水のゼリーの様な口当たりが残り、「風の森」の特徴の一つでもあるガスがしっかり残るという仕組みだそうです。しかもこの考えで蔵を建てたのもおじいちゃんの代という驚き。まさに先見の明…

橘花ジンを作っている大和蒸留所も案内してもらい、メカ好きや蒸留酒好きな人には堪らない、蒸留器を見せていただきました!!ロマンが詰まった蒸留器ってなんでこんなにかっこいいんですかね…

一通り案内をしてももらい解散前に仕込み水でもある、水を飲ませていただきました地上100mまで掘った水はミネラルを豊富に含み、カチッとした海外の硬水とは違い山本さんがおっしゃるゼリーの様なつるんとまとまった口当たり。

同じ奈良県なのにみむろ杉と風の森でこんなに違うなんて日本の水もまたおしろいものです。

山本さん、中川さん、そして蔵で働く皆様、お忙しい中ありがとうございました!!これからもどんどん風の森を広めていきます!!

さぁ、次はいよいよ最後の蔵に訪問の為三重に向かいます。

名張駅、これまた一気に緊張感が増してきました。。。

 

研修最終回 而今編に…